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備忘録と化しております
20 . August
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05 . March

暗がりの神殿では剣戟と鬨声が響いていた——。
時折聞こえるのは、地を揺るがす轟音。前列の兵士がいとも簡単に薙ぎ倒される。
支柱は倒れ、辺りには幾多もの骸が散乱していた。
「陣形を崩すなッ!倒れた兵士の場所には後列が当たれッ!」
鮮烈な指揮官の一声。
銀の甲冑に身を包んだ大勢の兵士は洗練された動きで陣形を修復し、手に持った長槍で目の前の物体を突く。
それは物体と呼ぶのがふさわしい——人ではない何かだった。
兵士の五倍はあるであろう巨大な体躯。その全身は黒い瘴気に包まれていた。
「闇を統べる皇帝」と呼ばれたそれは、長時間の戦闘で兵士に囲まれて次々と槍で刺されても、いまだなお立ち続けていた。
あたかもそれが当然であるかのように。皇帝が片手を振りかざすと、目の前に居た兵士がまとめて吹き飛ばされた。
かなりの長時間兵士達は戦っているが、一向に力が衰える気配はない。兵士の数はまもなく不足するだろう。
「耐えろッ!歯を食いしばれッ…もう少し、もう少しだ!」
指揮官は声を張り上げる。背中には冷や汗が伝っていた。
一方で、少し離れた支柱に磔にされた一人の魔が居た。
(皇帝様、こんなときに私が居れば……)
魔は体の自由が効かない上に、目も十分に見えない。
自慢の翼と尻尾は、完全に釘で固定されている。
それでも音や肌で皇帝の奮闘を感じていた。
しかし同様に気づいてしまう——皇帝様の周囲では着実に魔力が高まってた。
これが意味することはただ一つ。
(皇帝様を封印する気だわ……いけない、早くしないと)
皇帝を取り囲む陣形の後衛では大勢のローブの魔導士が一心不乱に詠唱しているのだった。
その輪郭は暗く輝き、今にも何かが発動しようとしていた。
(はやく…魔力を集めて……)
魔はあたりに根を巡らすようにして魔力を集める……。
しかし封印のほうが一歩早かった。
突然魔方陣が光り輝いたと思うと、皇帝はその中心に束縛された。
声にならない叫び声を上げる……神殿全体が揺れるように轟く。
そして光は収束しつつあり、皇帝がその中に吸い込まれていった。
息を飲んで兵士達はその始終を見守っている…。
残ったのは暗い輝きを放つ血石色の宝石だった。
どこからか差し込んできた一筋の陽の光を浴びて、それを淡く照らし出された。
兵士達はじっと固唾を呑んでいたが、やがてその意味することに気づいた。
その瞬間、歓喜の勝鬨が神殿で沸き立った。
勝利を讃えるように、陽光は彼らを照らした。
(私の残る限りの最後の力を使うわ…お願い、闇よ、力を貸して)
悲痛な魔の娘の願いは、届いたようだった。
一瞬にして彼女の周りに魔力が集められる。
(……皇帝をどこか安全な場所に飛ばして!転移魔法!!)
そして禍々しき宝玉は姿を消した。
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プロフィール
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ISIHY∀
年齢:
999
性別:
非公開
誕生日:
1020/05/02
職業:
学生
趣味:
少しピアノ弾ける
自己紹介:
よく分からない。むしろ俺が知りたい。
目下調査中。
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